TRPGサークル『龍屋』をしております。 CoCやユグドラシル、その他もろもろやっとります。 たまにMTGや文房具についての話題なんかも

# 龍屋

霖之助総受けSS

結構前に書いた霖之助総受けSSでもうpしてみようかな。 うん。 そうしよう。
若干長めなので注意。

・・・霖之助って誰、って人は見ないように。

*霖之助のキャラが壊れている気がする。
*というか明らかに皆のキャラが壊れてる気がする。
*エロくはない・・・と思う。
*霖之助が本当に好きな人は読まないほうがいいと思う。













「・・・師匠」
「あ、あら? うどんげ? どうしたの?」
 永琳の研究室の入り口に立っていたのは優曇華院。 あからさまに、何かを疑っている表情をしている。
 それを見て、永琳はかなり慌てながらも手元の書類で作っていた薬をさりげなく隠した。
「い、いつもどおり、薬作ってるのよ?」
「じゃあ、なんでこんなに悪巧みしてる時の波長をビンビンにだしてるんですか・・・しかも防護服つけて・・・」
 優曇華院がここにいたのは、永琳が悪巧みをしている波長をビンビンに感じたからだった。 案の定、永琳の研究室の前の扉には『立ち入り禁止』の札があり、中にいた永琳も防護服を着ていた。
「バイオテロでも起こすつもりですか・・・?」
「い、いや私はちょっとだけ、恋する乙女達の後押しをね・・・?」
「・・・」
 永琳の意味の分からない言い訳に優曇華院は呆れていた。
「・・・えぇい!」
 机の上の薬や書類を全て払い落とすと、机の真ん中にあったボタンを拳で叩くかのように押した。
「あ!? ちょ、何を!?」
 それと同時に、永遠亭が揺れ、アラートが鳴り響いた。
「師匠!? まさか・・・!?」
「そう! 緊急散布薬用ロケットに今私の作った薬を載せておいたのよ! あと5分もしたら幻想郷中に行き渡るでしょうね…」
 永琳は防護服を脱ぐと、一仕事終えたと言わんばかりの恍惚とした表情で椅子に持たれかかっている。 優曇華院はとりあえず、永琳の額を弾丸で撃ち抜いておいた。
「痛いわよ。 うどんげ。 死んだらどうするの」
「死なないんだからいいでしょう。 で、何の薬をまいたんですか?」
「だから、恋する」
 次は心臓を撃ちぬいた。
「もう、お気に入りの椅子なのに穴が開いちゃったじゃないの」
「真面目に答えてください」
 そう言いながら、何百発もの弾丸を自分の目の前に並べる。 ふざけたことを言ったら次は前進撃ちぬくぞといわんばかりに
「知りたいなら、外に出てみなさい。 わかると思うから。 私はさっさと行かなきゃいけないのよ」
「何処にですか?」
 永琳は胸元に穴が開いていることも気にせず、優曇華院を通り過ぎた。
「私が恋してる人のもとに行ってくるのよ」
「そんな歳じゃないでしょ」
「永遠の17歳よ」
「薬飲んだ時点で17歳じゃなかったでしょう。 絶対」
「・・・あ、そうそう。 この薬、副作用で能力が不安定になるから気をつけてね」
「私も感染してるんですか!?」
 鈴仙の言葉を無視して、永琳は足早に永遠亭を出て行った。



「ヤバい。 なんか無上に霖之助さんに会いたいわ」
「いや、勝手に会ってくればいいじゃないですか。 ちぇええええええええええん!」
「らんしゃまぁあああああああああ!!」
 紫の突然の発言に藍は戸惑うことなく、橙に戸惑いながら橙を抱きしめて橙の名を叫んでいた。
 橙は橙で藍のに抱きついて藍の名を叫んでいた。
「いや、なんかスキマ能力が不安定で思ったところにでれないのよね。 霖之助さんのところに行こうとしても違うところでちゃうのよね。 しかもスキマ閉じれないし」
「それで、どうして欲しいんですか? ちぇえええええええええええええん!」
「らんしゃまぁあああああああああああ!」
「ほら、貴方速いじゃない。 ちょっくら私おぶって香霖堂までLet`s GO!してくれない?」
「嫌ですよ。 私は橙で忙しいんです。 ちぇえええええええええん!!」
「らんしゃまああああああああああ!!」
「・・・」

 2分後。

「ちぇえええええええん!」
「らんしゃまあああああああああ!!」
 藍は空を走っていた。 藍の持つ大きな尻尾に紫が跨って、紫の持っている竿に橙が結び付けてあった。
「まさに人参に釣られる馬ね。 あ、もうちょっと右」
 橙結びつけた竿を若干右にずらす。
「ちぇええええええええええん!」
「らんしゃまああああああああああ!」
「もうちょっとスピードが欲しいわね・・・橙、これくわえて」
 紫は橙の口に油揚げをくわえさせる。
「油揚・・・ちぇえええええええええええん!」
「ひゃ、ひゃんひゃひゃー!」



「・・・あ」
「どうしたの? 魔理沙」
 紅魔館の地下図書館。 3人の魔法使いが読書会兼ティーパーティーを繰り広げていた。
「ヤバい。 なんかこの上なく霖之助に会いたい」
「「魔理沙!?」」
 二人の魔法使いが魔理沙の突発的な発言に激しく反応する。
「ってことで行って来る」
「行かせるかぁぁぁ! パチュリー!」
「ええ、アリス!」
 二人は同時にスペルカードを構えた。
「グランギニョル座の怪…」 「金土符『エレメンタルハーベ…」
「彗星『ブレイジングスター』」
 二人の魔法使いと周りの本棚と天井は同時に一人の魔法使いによって吹き飛んだ。

「・・・」
「酒でも飲みに行きましょうか・・・パチュリー」
「ええ、そうね・・・」



 所変わって香霖堂。
「ふぅ・・・」
 外の世界から流れてきた『ぺっとぼとる』というものに入ったお茶を飲んで一息ついたのはこの店の店主。 森近霖之助だった。 決して賢者タイムだったわけではない。
「客来ないのは悲しいが、こうやって静かな日もいいものだな」
 そんな事を言った直後に香霖堂の扉が吹き飛んだ。
「香霖!」「霖之助さん!」
 声は魔理沙と紫のものだったが、扉の下敷きになった霖之助にその確認は不可能だった。
「っ! 香霖め! どこにいきやがった!?」
「はっ! アレは!? 霖之助さんのペットボトル!? 間接キスを!」
「あ、紫テメッ! ずりぃぞ!」
 と、二人はさっきまで霖之助の飲んでいたペットボトルの取り合いをしている。
「君達は一体なにがしたいんだい・・・?」
 なんとか扉をどけると、そこには殺気立った二人の姿があった。 反射的に扉を盾にしたのが幸いして二人が同時に飛び込んできたのは防げた。
「あ、ほら霖之助さん! みてこれ! 面白モノ持ってきたのよ!」
 と、扉ごしに紫はスキマに手をつっこむと、10数cm程の左右にウネウネ動く明らかに男性のソレに似せた形の物を取り出した。
「いやいや待ってくれ! 明らかにそれ男性につかうものじゃないだろう!」
「そういうプレイもあるのよ!」
「プレイ!?」
 半妖としての生命的危機に陥った霖之助は火事場の馬鹿力で扉ごと二人を押し倒すと店の出口に向かって一心不乱に走った。
 が、
「香霖待てぇ!」
 咄嗟に魔理沙が香霖の足を掴んだ。 そのせいで思いっきり転んだ香霖はスキマにダイブしていった。
「・・・あ」
 魔理沙はしばらく唖然としていると、紫が扉から這い出してくる。
「り、霖之助さんは!?」
「ここに」
 魔理沙はスキマを指差す。
「・・・どこいったのかしら?」
「わかんないのかよ」
「・・・よし、片っ端からあたっていくわよ」
「え、何? ランダムなの? ランダムワープなのか?」
「バシルーラよ」
「なんだそれ」



「・・・チッ。 先を越されたわね・・・」
 木の上から香霖堂を眺めていた永琳はその天才的頭脳で場を理解し、すぐに霖之助の捜索を始めたのだった。

「スクープの臭いと霖之助さんのフェロモンに誘われて来てみれば・・・面白い状況になってますね・・・」
 空から香霖堂を眺めていた文はその天狗的頭脳で場を理解し、すぐに霖之助の捜索を始めたのだった。

「・・・わんっ!」
 香霖堂の隣の犬小屋から香霖堂を眺めていた柴はその天才犬的頭脳でその場を理解し、すぐに霖之助の捜索を始めたのだった。



 ドサッ!
 スキマから落ちた霖之助は勢い良く叩きつけた後頭部をなでながら上半身だけ起き上がった。
「いたた・・・。 一体なんなんだ・・・あの二人は・・・」
 改めて回りを見渡すと、一面の花畑。 ひまわりが多くを占めている。
「ここは・・・」
「太陽の畑ですわ」
 突然、背後に感じた恐ろしいほどの殺気に背筋を凍らせながらもゆっくり振り向いた。
 後ろに居たのは黄緑色の髪にチェックの服。 日傘と笑顔の見た目だけなら美女の幻想郷最強の妖怪。 風見幽香だった。
「や、やぁ。 幽香さん」
「御機嫌よう。 霖之助さん」
 引きつった笑顔で挨拶をした霖之助。
 霖之助を見下ろす形になっている幽香は、霖之助の足と足の間に膝を突いて霖之助の肩に腕を置いて顔を少しずつ近づけた。
 そして、紅い舌でペロリと霖之助の頬を舐めた。 そして耳元で呟く。
「ねぇ、私のものにならない?」
 本日二度目の生命的危機を感じた霖之助は咄嗟に幽香を引き剥がすと、スキマにダイブした。
「・・・つまらない人ねぇ」
 霖之助捜索メンバーがまた一人増えた。



 ドサッ!
 先程と同じようにスキマから落下。
 落ちたのは縁側のようだ。 目の前には良く手入れされた綺麗な庭が広がっている。
「あら、霖之助さんじゃないの」
 またもや後ろから声をかけられる。 今度のは殺気は感じなかったが、話しかけられただけで背筋が凍りついた。
「あ・・・霖之助さん・・・」
 振り向くと、居たのは二人。 幽々子と妖夢だった。
「どこから入ってきたの? あ、スキマ?」
「あ、ああ。 勝手に入ってきてしまってすまない」
「いいのよー? ねぇ? 妖夢?」
 幽々子は霖之助を後ろから抱きしめる。 幽々子の大きく柔らかい双丘に霖之助の後頭部が埋まった。
「え、あ? 幽々子さん?」
 と、次は妖夢が霖之助の足の間に座って前から霖之助を抱きしめた。
「よ、妖夢?」
「霖之助さん・・・」
 真っ赤な顔で妖夢は霖之助の胸板に頬を擦り付けていた。
 生命的危機ではなかったが、何かヤバいと思った霖之助。
「「霖之助さぁぁぁん!」」
 その瞬間、スキマからは二本の手。 同時に幽々子と妖夢を掴むと、霖之助から引き剥がした。
 次に出てきた体は紫と幽香だった。そして、その僅かな隙を見た香霖はスキマから出てきた紫と幽香の間のわずかなスキマに飛び込んだ。
「っ!? 霖之助さんは何処!?」
「紫のせいでどっかいっちゃったわよ」
「霖之助さん・・・」
 さっきから霖之助の名前しかいってない妖夢には誰も触れず、霖之助捜索メンバーが二人追加されたのだった。


 ドサッ!
「・・・これ、何時まで続くんだ・・・」
 毎回のごとく、頭を打って起き上がるとそこは博麗神社だった。
「ふむ、ここなら安全かもしれないな」
 一応、裾に入れてあった小銭を賽銭箱に入れておく。 これなら霊夢も匿ってくれるだろう。
 縁側にいるだろうと思い、賽銭箱の前から移動しようとした瞬間。
「ふんっ!!」
 霊夢が少し離れたところに立っていた。 そして、小鬼を掴んで投げていた。
 霊夢の投げた萃香は頭から霖之助に向かって飛んでいった。 そして綺麗に頭突きが霖之助の腹に命中。 そのまま後ろに吹き飛ぶと、神社の柱の一本に叩きつけられ、前から来た萃香の角が柱に刺さり、完全に動けない状況になった。
「れ、霊夢・・・?」
「あら霖之助さん」
 わざとらしくも、今気づいたかのように霖之助を見て微笑む霊夢。 そして、ゆっくりと霖之助に近づいていく。
 腹の痛みを我慢しながらも、霖之助は萃香に向かって叫ぶ。
「は、早く離れてくれ!」
「そんなこといってもこれ抜けないー」
 萃香は手足をじたばたするが、角は一切抜ける気配がない。角と胴の間に腕が挟まってしまっているので、霖之助が抜くことも出来ない。
「ふふふ・・・。 霖之助さ~ん」
 ほんのりと頬を赤く染めている霊夢はまさに恋する乙女そのものだったが、発している殺気が乙女のものではない。 獣のそれだ。
「あ、そうだ! 霧状になればいいんじゃないのかい!?」
「おー、その手があったな」
 言うが早く、萃香はすぐに霧状になって消えた。
 すぐに霖之助はスキマに向かって走る。
「っ! 待ちなさい!」
 霊夢は殺気MAXでスペルカードを構える。
「それは僕が死ぬぞ!?」
 叫びながらスキマへダイブ。
「・・・萃香に探させるか・・・」
(この霊夢はヤバイな・・・なんかされる前に退散しとこ)
「・・・いないし・・・」
 またもや霖之助捜索メンバーが一人増えた。


 ドサッ
「なんかそろそろ無限ループな気がするんだが・・・」
 霖之助が居たのは神社だった。 周りに人もいない。
「博麗神社じゃないよな・・・となると、ここは魔理沙が言ってた守矢神社かな?」
 さっさと退散するべきなのだろうが、どこに隠れればいいのかわからない。
「そういえば、ここに人達は外から来たばっかりらしいし・・・マトモなはずだし・・・」
 ここなら匿ってもらえるだろう。
 さっそく、人の気配がする方に行ってみる。
 わずかに声が聞こえたのでそっちに行くと障子の奥で1人の2柱が話し合っていた。

「いやだからさ、これでいいじゃん。 せっかく外から持ってきたんだし」
 と、後ろに注連縄を背負った女性、八坂神奈子が手に持っているのは色と形がじゃっかん違うが先程紫が持っていたのとおなじようなもの。 左右にうにょうにょと動いている。
「いやいや、縛ろうよ。 縛っちゃおうよ。 せっかく蝋燭だって鞭だってあるんだし」
 とか言っているのは見た目幼女の変な防止を被った洩矢諏訪子だ。 荒縄に左右に皮ひもの着いた丸いボール。 それと明らかに叩かれたら痛そうな皮の鞭に赤い蝋燭。
「いやいやいや、せっかくりぐるきゅんが居るんですから、もうこれしかないでしょう」
 と、言っているのは霊夢と似た格好をしている緑色の髪の東風谷早苗。 隣には全身縄で縛られ、猿轡を噛ませているリグル・ナイトバグ。

「・・・」
 身の危険というか生命的危機(本日4度目)を感じた霖之助はそーっとその場を後にしようとした。
 
「で、何逃げようとしてるんだい?」
 神奈子の声。 後ろの障子には三人の影がホラーに浮き上がっている。

 一目散に境内にあるスキマに向かって走り出す霖之助。
 ドゴンッ!
「うわぁ!?」
 目の前の石畳から御柱が突き出る。
「逃がすかぁぁ!」
 それを避けると、後ろから鉄の輪が飛んできて御柱を叩き斬った。
「諏訪子! 何するんだい!」
「はっ! アンタなんかに渡すもんですか!」
 これをチャンスとばかりにもう一度全力ダッシュした霖之助。
 だが、とてつもない突風が逆風となりスキマに辿り着けない。
「うふふフフフ腐腐腐腐腐腐・・・」
 

 と、その時霖之助が風に吹き飛ばされるとグッドタイミングにスキマが開いて中から紫が現れた。
 目の前の飛んでくる霖之助を見て、大きく手を広げ、満面の笑顔。

 だが、霖之助による魔理沙の→Aをノーガードで顔面に食らった紫は満面の笑顔のまま鼻血噴出して気絶。 霖之助はスキマに消えていった。

 まともや霖之助捜索メンバーが3人増えた。



 ドサッ
「はぁ・・・はぁ・・・いまのは・・・本当に危なかったな・・・」
 落ちたのは竹林。 独特の臭いがする。
 気づくと、着物はかなりボロボロになっていた。 竹によりかかり、空を見上げると何時の間にか空には満月が昇っていた。
「今日は・・・厄日だな・・・」
「厄と聞いて回ってきました」
「うわぁ!?」
 気づくと真横には妖怪の山の厄神様こと鍵山 雛。
「な、なんでこんなところにいるんだい?」
「いえ、恐ろしいほどの厄が貴方を包んでいたので・・・おっかけていたらこんなところに」
「結構ランダムワープしてたのによくわかった、ね!?」
 突然押し倒された霖之助。 その上に馬乗りになった雛。
 ゆっくりと顔が近づけられていく。
「それじゃ、厄を吸い出してあげる」
「こ、こんな方法じゃないと駄目なのかい?」
「貴方には特別」
 後数mmで唇が触れるだろうという距離で雛が吹き飛んだ。 横方向に。
「大丈夫か! 店主!」
 声がしたのは吹き飛んだ雛のところからだった。 顔を向けると、雛には二本の角が突き刺さっていた。 その角の持ち主は里の守護役、上白沢慧音だった。
「け、慧音さん・・・」
 この人ならマトモだろう。 そう思ったのが運の尽きだった。 雛から角を引き抜くと、角を霖之助に向け、ディアボロスよろしく角獣と化して突っ込んできた。
 もはや、動く気力もない霖之助は死を覚悟した。 その瞬間、慧音は炎に焼かれた。
「大丈夫か?」
「・・・君は?」
 立っていたのはももんぺに手を突っ込んだ白髪赤眼のアルビノの少女。
「妹紅だ。 藤原妹紅。 すまないな、ウチのが」
「ありがとう。 僕の名前は森近霖之助だ。 しがない古道具屋の店主だよ」
 さすがに、いままで会ったこともない人になら襲われる心配もないだろうと霖之助は自己紹介をして、立ち上がろうとした。
 が、妹紅は突然霖之助の足の間に座って霖之助を見た。
「ふーん・・・アンタが慧音の言ってた・・・」
「あー・・・妹紅さん?」
 妹紅は少しずつ顔を近づけていく。
「慧音が男に興味を持つなんて珍しいことだからな。 ちょっとばかし興味が湧いた」
 妹紅の白く細い指が霖之助の輪郭を、首筋を撫でる。
「少しくらい味見したって悪くないだ」
 と言ったところで、妹紅の首から上が吹き飛んだ。 血飛沫で霖之助の服と顔が赤く染まっていく。
「・・・」
 目の前のグロテスクでショッキングな出来事に発する言葉もなく、金魚の如く口をパクパクと動かしていた。
 続いて、弾丸が飛んできて、妹紅の体はバラバラに吹き飛んでいく 最終的に、膝から下だけが残った。 膝が両方違う方向に倒れる。
「だ、大丈夫ですか・・・?」
 三回目の大丈夫か発言。 もう信用しない。 信用できない。
 弾丸を撃ったのはブレザーミニスカ兎耳の萌え要素満載の少女こと優曇華院だった。
「すいません・・・、師匠のせいで」
「師匠・・・というと永琳さんかい?」
 優曇華院は霖之助の横に膝を着くと、ハンカチで霖之助の顔の血をふき取り始めた。
「はい・・・。 なんか『恋する乙女を後押しする薬』とかいうのを散布したそうです。 24時間で効果はきれるそうですけど・・・」
「薬の効果は大体想像つくけども・・・」
 と、そこで優曇華院は顔を伏せた。 前髪に隠れているが、顔が真っ赤になっているのはわかる。
 そして霖之助に抱きついた。
「その・・・薬の・・・せいなんですよ・・・?」
「・・・」
 優曇華院の腕に力がこもる。
 そこで、優曇華院が吹き飛んだ。 なんかもうそろそろ慣れてきた気もする。
「大丈夫かしら?」
 四回目の発言。 優曇華院は紅い槍に貫かれている。
「むしろあの娘は大丈夫なのかい?」
「多少は手加減しておいたから大丈夫よ」
 槍の持ち主は、幼い姿の吸血鬼。 レミリア・スカーレットだ。
「なんで君までこんなところにいるんだい?」
「フフフ…なんででしょうね?」
 レミリアは素早く霖之助の足の間に座ると霖之助の胸元の服をはだけさせた。
「大体予想はつくけど、君は何をしようとしているんだい?」
「吸血鬼がすることっていったら一つでしょ? ねぇ咲夜」
「ええ、そうですわ」
 何時の間にか、その場に立っていた咲夜が後ろから霖之助の首に手を回す。
 そして、レミリアは小さな口を開けて、霖之助の首に歯をつきたてようとしている。
 
 と、その瞬間。

 同時にスキマが3つ開いて、咲夜、レミリア、霖之助が同時にスキマに引きずり込まれた。




 
 ドサッ!
 何回目だろうか。 スキマから落ちるのは。
 後頭部を撫でながら起き上がると、目の前には香霖堂があった。
 嗚呼、愛しき僕の店・・・。
 疲れ果ててボロボロの体を引きずりながら店の扉に手をかけようとした。
 殺気。 本日5回目の生命の危機を感じる。 それも何人というレベルではなく、何十人もの殺気だ。

 ゆっくりと振り向く。

 そこに居たのは。


 犬だった。

「・・・柴?」
「わんっ!」 
 数秒前の殺気は感じられず、目の前には霖之助に懐いている犬がいた。

「ああ、御免。 今日は餌を上げられなかったね。 今、とってくるよ」
 そう言って犬の頭を撫で、立ち上がる。
 そこで気づいた。 何時の間にか、月の明かりが隠れていることに。 それも雲で隠れているのではない。
 香霖堂の前の開けた場所にはいくつもの人間の影ができていた。

「・・・」
 上を見上げる。


 そこに居たのは幻想郷の少女達(一部疑惑)。 月夜を背景に皆が霖之助を囲むように空から霖之助を眺めている。 霖之助の知り合いが多く、ほとんどは今日襲ってきた者だ。
 襲ってきた人達だけでも、紫、魔理沙、幽香、幽々子、妖夢、霊夢、早苗、神奈子、諏訪子、雛、慧音、妹紅、優曇華院、レミリア、咲夜・・・。 さらに文や永琳まで居る。 


「今晩は。 霖之助さん」
「よぉ。 香霖」

 膝が震え、鼓動が高まる。 半妖としての本能が告げる。 捕まったら確実に死ぬ。 だが、逃げる方法は0.001%もないだろう。

「わんっ!」

 柴が霖之助を押し倒した。
 そして、少女達(一部疑惑)が一人一人降りてきて、霖之助に近づいていく。
 完全に腰が抜け、起き上がることも出来ない。
 
 一歩一歩、歩む足音が悪魔が歩み寄ってくる足音に聞こえる。(実際に悪魔も混じっていたが)。

「まったく、能力が使えなくて困ったわよ。 まぁ、もう使えるんですけどね?」
「紫がさっさと能力取り戻さないから、霖之助捕まえるのに時間が掛かっちまったな」

 思考能力が鈍ってきた。
 嗚呼、もう死ぬのだろう。 あまり、悪いことをしたとも思わないが、良いことをしたとも思わない。
 紫と魔理沙が霖之助の両脇で怪しく微笑んでいた。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

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