TRPGサークル『龍屋』をしております。 CoCやユグドラシル、その他もろもろやっとります。 たまにMTGや文房具についての話題なんかも

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妹紅×霖之助 SS Part.2

ネタがないので妹紅×霖之助のSSをひとつ。

前書いた奴だけどね。


「ほら、妹紅。 買ってきてやったぞ」
「ああ、慧音。 ありがと」

 竹林の奥。 永遠亭とは反対側に小さな家が一軒建っていた。 輝夜、永琳に続く蓬莱人である藤原妹紅の家である。
 慧音が妹紅に渡した袋の中には生活用品がいくつか入っていた。

「妹紅、いい加減自分で買いに行ったらどうなんだ?」
「・・・人里にはあんまり行きたくないんだ」

 人込みを嫌う妹紅にとって近頃は昼でも夜でも人(+妖怪)込みの絶えない人里に行くのは辛いことだった。 故に、消耗品などは慧音に買ってきてもらうのだった。

「近頃は私も忙しいし、ここにあまりこれなくなるかもしれないんだ」
「ん・・・そうか」

 今日、慧音に買ってきてもらった分で一ヶ月ほどは大丈夫だろうが、その後が大変だ。 まぁ、無くて死ぬわけでもないし、もともと死なないので問題がないといえばないのだが。

「・・・そうだ。 魔法の森の近くに店があるのを知ってるか?」
「いや、知らないな」
「あそこなら半妖の店主が一人いるだけだから、お前でも大丈夫だろう」

 確かに、店主が一人いるだけ、というなら自分にでも大丈夫なんじゃないか。 妹紅はそう思った。
 
「店主には私が話しておくから、今度から何か必要なものがあったときはそこに寄るといい。 いろいろ面白いものも置いてあるし、暇つぶしにもなるとおもうぞ?」
「ああ、ありがとうな。 慧音」

 慧音に地図を描いてもらい(地図といっても、魔法の森と店の位置が描いてあるだけだったが)、それを妹紅が受け取ると、慧音は人里に戻っていった。

「香霖堂・・・ねぇ」

 地図の店の名前は『香霖堂』だった。




 ガラッ
 店の扉が開いた。 扉の外に立っていたのは綺麗な白髪と紅い瞳の少女だった。

「・・・いっらしゃい」

 数秒の間、その美しい姿に見惚れていた店主の霖之助だったが、すぐに香霖堂の店主という立場に戻った。

「ああ、君が妹紅さんかい?」
「そ、そうだ・・・」
「慧音さんから話は聞いてるよ。 で、何が欲しいんだい?」

 何時も接客するときは敬語を使う霖之助だったが、慧音に「少しフレンドリーな位で接してほしい」と簡単なのか難しいのか微妙な注文を受けていた為、霊夢や魔理沙と話す時と同じような口調で話していた。
 妹紅は幾つかの品をあげる。 霖之助はそれを一つ一つ紙に書き留めていく。 妹紅が全て言い終わると霖之助は筆を置いて、店内からその品物をかき集め始めた。

「こんなにあるのに、物の場所が全部わかるのか?」
「ま、大体はね。 待ってる間はそこの椅子にでも座っているといいよ。 なんならそこの本を読んでいてくれても構わない。 外の本だけどね」

 言われた通り、妹紅は椅子に座って横に積んであった本を手に取る。 本は表紙一面に絵が描いてあり、中身も全てのページに絵が描いてあった。 そして、丸い楕円の中に文字が書いてある。

「それは『漫画』、というらしい。 外の世界の娯楽の為の本だよ」
「へぇ・・・まんが、ねぇ」

 やたら目がキラキラしている絵だったが、始めてみる漫画に興味深々であった妹紅はすぐにそれを読み始めた。



「・・・っと、これで全部かな」
 
 妹紅に言われた品を全てかき集めた霖之助は、それを風呂敷の上に置いた。

「妹紅さん、これでいいかな?」

 と、妹紅に話しかけたが、一向に反応はない。 どうやら漫画に没頭しているようだ。

「妹紅さん?」

 一向に顔を上げる気配はない。

「・・・」

 霖之助の顔が妹紅の顔の傍まで寄ってきても一切反応しない。
 少し面白くなってきた霖之助は、『あるもの』を取り出して、それを妹紅の頭に乗せてみた。
 『あるもの』とは、前いきなり、八雲紫が現れた際に霖之助の頭につけたと思ったら、写真を何十枚か連写して消えていったときに置いていった物だ。 『ネコ耳カチューシャ』というらしい。 それ自体は霖之助の髪色にあわせてあったので、銀色だったが、白髪である妹紅につけてみてもなかなか似合っていた。
 と、そこで耳元で大きな声で妹紅の名前を呼んだ。

「妹紅さん!」
「はっ・・・ああ、店主。 どうした」
「どうした、じゃなくて・・・。 まぁ、その本が気に入ったなら、あげるよ。 まだそっちにもいっぱいあるから持っていくといいさ」

 霖之助の指差した先には大量に本が積まれていた。 絵柄がまったく違うのもあったが、似ているのも多かった。

「そっちの目がキラキラしている方が『少女漫画』。 で、男性キャラクターの体が大きく描かれているのが『スポーツ漫画』。その変な格好をしているのが『萌え漫画』、というらしい。 紫さんが言ってたよ」
 
 少し前に無縁塚で大量に本を拾ってくると途中で紫が出てきて「あら、いいものを拾ったのね。 霖之助さん♪」と言ってきた。 その後、幾つか漫画の種類を教えてもらったのだ。 紫の家にはこれが山ほどあるらしい。
 
「え、じゃあ、お金・・・」

 妹紅がもんぺのポケットから何枚かのお札を取り出す。
 霖之助がそれを受け取ると、少しだけもらってそれ以外を返した。

「支払いはこの分だけでいいよ」

 と、妹紅に風呂敷を渡した。
 
「漫画は一度に持って帰るのは大変だろう? 少しずつ持って帰るといいさ。 その時に、また何か買ってくれればいいよ」
「・・・あ、ありがとうな。 ・・・そういえば、名前を聞いてなかったな」
「森近霖之助。 好きに呼ぶといいよ」

 詰められる限りの漫画を風呂敷に詰め込んだ妹紅は風呂敷を抱え、香霖堂の外に出た。

「ま、店主とでも呼ばせてもらうよ。 じゃ」
「ああ、また来るといいよ」

 そんな秋のお話。

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